5. 法律は好きですか?

「法律が好きかどうか?」これ結構大事なポイントです。いままで法律を勉強してきたかどうかはそれほど問題でないですが、法律に馴染めそうかどうかの判断は大事です。

行政書士の勉強は、その大半が法律問題とのにらめっこです。また開業して仕事をするようになってからも、法律とはちょくちょく向き合わなければならないからです。英語が嫌いで英語の先生になる人はいないでしょう。「クルマの運転が嫌いでタクシードライバーになった」という話も聞いたことがありません。
「法律には馴染めそうもない」という人には、わるいことはいいません。他の道を探すようにしましょう。私が思うに、「行政書士を目指さない方がいい」と思われる人に該当するのは、条文等にアレルギーを感じる人。ただそういう人たちだけです。

「行政書士の試験対策は実務と直結しない」というよう人が時々います。それは半分だけ正しいかもしれません。しかし試験で学んだことは実務にも大いに役立ちます。「行政法」や「民法」の基礎がないことには、ハンドリングが上手くいかないケースが、現場にはたくさんあるのです。

たとえば私の仕事、「建築許可の申請」の場合はこうです。書類の代書や申請は慣れてくれば誰にできます。書類を書くのは定型業務なので、数をこなすうちにオートマティックにやれるようになります。
でも行政書士の生命線は、「代書が上手い」ことではありません。このこともおそらくすべての職業の成功に共通すると思います。大切なのは「仕事のプロセスに強くなること」です。

私の場合ですと、「その建て方は建築基準法を満たしているか」とか「建てる・建て替え上、助成金はでないか(行政法)」とか、「工事中に近隣からクレームが出る心配はないか(民法)」などなど、工事を始める前の確認ごとを一つひとつ潰せることが大事です。
そのような心配事を法律の観点からアドバイスをしてあげると、工務店さんなかはすごく頼りにしてくれます。結果的には、法律を知っていることや、必要に応じてやすやす法律を紐解ける力が実務には直結しています。

法律に関心のある方は、法学部出身者にかぎらず行政書士には積極的にトライしてみるべきです。法律は改正が頻繁だからです。仮にみなさんがいままだ20代だとして2~3年後に行政書士になるとします。そのあと十分40年くらいは現役行政書士でいられるでしょう。
その間に、薬事法や著作権法なんかはかなり大きく変わっているはずです。そのほかの法律もしかり。そして行政書士の商機のひとつは、法改正にあります。これが税理士や社会保険労務士ですと、法改正は改正への対応を面倒にするだけですが、行政書士の場合はちがいます。
法改正がそれまでにはなかった手続きを作り出します。それだけ新しい仕事の可能性が増えます。社会情勢の変化を法改正の観点から追える方には、行政書士は面白い仕事です。



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